子宮内膜がんともいわれる子宮体がんは、近年、日本でも割合が増加しつつあります。これは、食生活の欧米化現象で肥満傾向にあったり、出産回数の現象が原因といわれています。子宮体がんの原因ははっきりしていないものの、女性ホルモンのエストロゲンが長期間にわたって分泌されるためとも考えられています。早期発見のためには、不正出血を見逃さないことが大切です。
0期 | 子宮内膜に正常な細胞でない異型細胞が増えている。 |
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Ⅰ期 | 子宮体部にがんがとどまっている。 |
Ⅱ期 | がんが子宮体部を超えて、子宮頚部に広がっている。 |
Ⅲ期 | がんが子宮外に広がっているものの小骨盤腔を超えていない。骨盤内や大動脈周辺のリンパに広がっている。 |
Ⅳ期 | がんが骨盤を超えて、膀胱や腸粘膜などほかの部位に広がっている。 |
子宮体がんの治療法には大きく4つの方法あります。
「手術療法」「放射線療法」「化学療法」「ホルモン療法」の4つで、原則はまず手術療法を行います。
手術療法
子宮体がんの手術はがんを取り除くことはもちろん、病気の進行を確認するために行う場合も多く、他に転移しやすいのも特徴なので、卵巣や卵管などを一緒に摘出する場合が多いです。摘出したものを病理検査にまわして、その程度が明確になります。
放射線療法
放射線をがんに照射して小さくします。子宮体の場合、手術で子宮以外にがんが広がっていることがわかったり、すべて切除しきれなかったとき、転移・再発があった場合に行います。
化学療法
手術で再発のおそれがある場合に、抗がん剤を使った治療法です。4週間くらいで5,6回の投与を行います。再発・転移の場合も抗がん剤治療は行われます。
ホルモン療法
黄体ホルモンを投与して、がん細胞の成長を抑えます。ただし、ホルモン療法は比較的初期のがんや、将来妊娠を希望している人に行われます。ただし、再発のリスクが大きいことがマイナス面です
子宮全摘出手術を行った場合 (入院7日間/手術費など) |
17万円~ |
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子宮全摘出+付属器腫瘍摘出を行った場合 | 45万円~ |
監修:清水なほみ
(ポートサイド女性総合クリニック~ビバリータ~・院長)