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【保険で貯蓄もできる】低解約返戻金(払戻金)型終身保険で教育・老後資金を準備する

教育資金が必要な世代の親子3人と、老後資金が必要な高齢夫婦のイメージ

子どもの教育資金や将来の老後資金をどのように準備していますか?実は、終身タイプの死亡保険の一種である「低解約返戻金(払戻金)型終身保険」は、万が一の保障だけでなく、貯蓄の手段としても活用できます。しかし、「学資保険とどう違うの?」「どんなメリット・デメリットがあるの?」といった疑問をお持ちの方もいるかもしれません。

この記事では、低解約返戻金(払戻金)型終身保険のしくみから、学資保険との具体的な違い、そして老後資金の準備にどのように活用できるのかを、わかりやすく解説します。

この記事でわかること

どんな保険?低解約返戻金型終身保険の基本

なぜ増える?貯蓄性を活かした活用法

学資保険・個人年金保険とどう違う?

低解約返戻金型終身保険で教育資金・老後資金準備をするには?

加入前に知っておくべき注意点

1 低解約返戻金(払戻金)型終身保険とは?貯蓄性とその魅力

低解約返戻金型終身保険は、「万が一に備える保障」としてだけでなく、「将来に向けた貯蓄手段」としても有効な保険です。まずはその基本的なしくみからみていきましょう。

貯蓄手段としても活かせる保険とは?

一般的に生命保険は死亡や病気・ケガ等に備えて加入しますが、商品特性から貯蓄にも適した商品もあります。貯蓄性の程度に差はありますが、一般的におおよそ以下のように分けられます。

貯蓄性のある商品・ない商品の分類

貯蓄性のある商品 掛け捨て(貯蓄性のない)商品

●終身保険

●養老保険

●個人年金保険

●学資保険 など

●定期保険

●医療保険

●がん保険

●就業不能保険 など

上の表は一般的な傾向であり、商品によっては貯蓄性の有無や程度が異なる場合があります。

終身保険は一生涯の死亡保障ですが、解約したときに受け取れるお金(解約返戻金)を将来の生活費等のために活用するケースもあります。

人生100年時代といわれる今、仮に25歳で終身保険に加入し95歳で亡くなるとすると、70年間という長期間について考える必要があります。その間には、生活環境や経済状況の変化があるでしょう。加入当初の目的とは異なり、たとえば60歳で大病を患い高額な治療費が必要になるなど、予期せぬ事態も起こりえます。

そのようなときに貯蓄性のある終身保険に加入していれば、将来の保障に代えて解約返戻金を治療費に充当することもできます。貯蓄にもなる終身保険に加入することで想定外のリスクにも備えられるのです。

こうした終身保険の中でも、とくに貯蓄性を高めつつ、保険料をおさえた商品として注目されているのが低解約返戻金型終身保険です。

※解約した場合は保障はなくなります。

低解約返戻金(払戻金)型終身保険のしくみ

「低解約返戻金型終身保険」の名前は漢字が並んでいて少し難しそうなイメージがあるかもしれませんが、言葉を分けると「低」い「解約返戻金型」の「終身保険」となり、終身保険の一種です。終身保険には派生商品が数多くあり、ほかにも利率変動型終身保険や変額終身保険等があります。

保険料の払込期間について

終身保険を検討する上で、重要な要素となるのが「保険料の払込期間」です。この払込期間には、大きく分けて「終身払」と「短期払(有期払)」の2種類があります。

保険料の払込期間の種類

終身払 保障が続くかぎり一生涯保険料を払い続ける方法。月々の保険料をおさえられるメリットがあるが、払い込む保険料の総額は短期払いよりも多くなる傾向がある。
短期払
(有期払)
一定期間(例:60歳まで、10年間など)で保険料の払い込みを終える方法。月々の保険料は終身払いより高くなるが、払い込む保険料の総額をおさえられ、払込終了後は保険料の負担がなく保障が一生涯続く

※解約した場合は保障はなくなります。

終身保険の中で、とくに短期払のケースにおいて、一般的な終身保険の解約返戻金と低解約返戻金型終身保険の解約返戻金の推移を図で表すと以下のようになります。

一般的な終身保険のイメージ図

一般的な終身保険のイメージ図

※上図は短期払(有期払)の場合

低解約返戻金型終身保険のイメージ図

低解約返戻金型終身保険のイメージ図

※上図は短期払(有期払)の場合

低解約返戻金(払戻金)型終身保険の特徴

低解約返戻金型終身保険も一般的な終身保険も、期間の経過とともに解約返戻金(上図の緑の線)が増えていくのは同じです。

低解約返戻金型終身保険の特徴として、保険料払込期間中の解約返戻金が一般的な終身保険よりも低くおさえられています。解約して受け取れる返戻金は少ないよりも多い方がよいでしょうから、返戻金が低いこの商品は魅力に欠けるように思えるかもしれませんが、これは払込期間中の返戻金を低くおさえることで月々の保険料を一般的な終身保険よりも割安に設定しているためです。

払込期間が終了した後の返戻金は低くおさえていないので、支払う保険料が安くなった分、払込期間後の解約返戻率(解約返戻金÷支払保険料総額)は高くなっています。貯蓄性のよさや一般的な終身保険にくらべて保険料の割安さに魅力を感じた人に適していると保険といえます。

繰り返しになりますが、一般的な終身保険との大きな違いは、低解約返戻金型終身保険では、保険料払込期間が終了した後、解約返戻金が払込保険料の総額を上回るという点です。

もし低解約返戻金型終身保険を貯蓄として活用することを考えるのであれば、保険料の総支払額をおさえ、かつ払込終了後に解約返戻金が大きく増加する「短期払(有期払)」を選択するのがよいでしょう。

「解約返戻金」がカギを握る!低解約返戻金(払戻金)型終身保険の貯蓄性

前述のとおり、解約返戻金とは、保険契約を解約したときに受け取れるお金のことです。終身保険は保険期間が一生涯なので、契約者が契約通りに保険会社へ保険料を払い続け、保険契約が有効なら、被保険者(保障の対象となる方)が死亡したときに、保険会社は保険金を受取人へ必ず支払うことになります。そのため、保険会社は将来の支払いに備えて預かった保険料の一部を計画的に積み立てています。そして、保険契約が解約されたときはそれまで積み立てていたお金の一部を契約者へ払い戻します。

終身保険の解約返戻金の増え方は、払込期間満了直後に払い込んだ保険料総額と同程度になる保険が多く、同じ保険金額で比較した場合、払込期間が短期間だと長期間の場合に比べて早期に貯まっていきます。そして前述の通り、低解約返戻金型の終身保険と低解約返戻金型ではない終身保険とでは保険料払込期間中の解約返戻金に大きな差があります。

※解約した場合は保障はなくなります。

低解約返戻金(払戻金)型終身保険の特徴

低解約返戻金型終身保険の特徴について、定期保険や終身保険と比べてみましょう。

定期保険との比較:必ず保険金が受け取れる一方、保険料は高め

たとえば、低解約返戻金型終身保険を定期保険と比べた場合では、定期保険は保険期間が一定期間(10年や65歳まで等)なので、この間に万が一のことがなければ保険金受取人は保険金を受け取れません。

低解約返戻金型を含む終身保険は保険期間が終身(一生涯)なので、保険契約が有効であれば保険金受取人がいつか必ず保険金が支払われる特徴があります。その一方で、必ず保険金を受け取れることから、同じ保険金額で比べた場合の保険料は、一般的な定期保険よりも終身保険の方がかなり高めに設定してあります。

一方の定期保険は期間を区切ることで保険料をおさえ、終身保険よりもおさえたコストで高額な死亡保険金を準備できるという特徴があります。定期保険は、掛け捨てである分、保険料をおさえつつ、子どもが独立するまでの期間など、特定の時期に手厚い保障を準備したい場合に有効な選択肢のひとつです。ただし、家計に余裕があり、死亡保障と同時に将来のための貯蓄も並行して行いたいというニーズがある場合には、終身保険を選択する方が適しているケースもあります。ご自身の家計の状況や、保障と貯蓄のどちらを優先するかという考え方によって、最適な選択肢は異なります。

※解約した場合は保障はなくなります。

終身保険との比較:保険料が割安な一方、解約返戻率は低め

低解約返戻金型終身保険を一般的な終身保険と比べた場合では、保険料払込期間中の解約返戻金を低くおさえている分、保険料が割安になっているメリットがあります。その一方で、もし払込期間中に解約することになったら、一般的な終身保険よりも低い解約返戻率による返戻金を受け取ることになってしまうデメリットがあります。

加入方法が大事

低解約返戻金型終身保険等に加入する方法として、以下の例をご紹介します。

【低解約返戻金型終身保険の加入方法の例】

保険募集資格のある保険会社・保険代理店の社員に会って、相談しながら最適なプランの提案を受けて加入する。保険に対する要望を聞くところから申込書類の記入まで手取り足取りサポートしてくれるので、心配性の人や面倒な手続きが苦手な人に向いています。

生命保険会社のホームページで商品内容等を確認し、直接インターネットから申込をして加入する24時間いつでもパソコンやスマートフォンから保険会社へ直接申込手続きができるので、夜しか時間が取れない人やある程度保険に詳しい人に向いています。

終身保険は死亡保障の保険であり、保険金額が高額になるとインターネットや通販による申込みはできず、医師の診査や健康診断書の提出を求められる場合がありますが、一定の保険金額までであればインターネットでの申し込みができる商品も多いです。また、保険金額が500万円や1,000万円程度でしたら、健康状態の告知だけで済む場合がほとんどです。

低解約返戻金型(払戻金)終身保険の活用方法

次に、低解約返戻金型終身保険の活用方法についてみていきましょう。低解約返戻金型終身保険の場合、同等の死亡保障を一般的な終身保険より割安な保険料で準備できるため、家計の負担をおさえつつ万が一に備えることができます。

教育資金、老後資金、万が一の備えなど、多様な活用法

低解約返戻金型終身保険は、その名のとおり「終身保険」の一種であり、被保険者が亡くなった場合に保険金が支払われる死亡保障の役割を担います。

万が一の時の備えは生命保険の活用が非常に適しています。とくに終身保険(低解約返戻金型終身保険を含む)は契約を途中で解約しない限り、受取人が必ず保険金を受け取れる点が大きな特徴です。その中でも低解約返戻金型終身保険は、同等の死亡保障を一般的な終身保険より割安な保険料で準備できるため、家計の負担をおさえつつ、必要な死亡保障を確保できるメリットがあります。終身保険(低解約返戻金型終身保険を含む)は、銀行などの預貯金にはない、保障と貯蓄を兼ね備えた商品です。銀行などの預貯金とは異なり、終身保険(低解約返戻金型終身保険を含む)ならではの特性があります。

【終身保険(低解約返戻金型終身保険を含む)の預貯金にはない特徴】

保険契約で保険金受取人を誰にするか指定できるので、のこしたい人へ確実にのこすことができる。

多くの場合、支払う保険料よりも受取人が受け取る保険金額の方が多いので、保険を活用することで現金よりも多くのこすことができる。

生命保険には相続税の非課税枠(500万円×法定相続人の数=非課税限度額)がある。

とくに、低解約返戻金型終身保険は、死亡保障としての機能に加え、貯蓄性も兼ね備えている点が大きな特徴です。払い込んだ保険料よりも多くの金額を受け取ることができ、払込期間満了後には返戻率(受取率)が100%を超える設計になっているため※1、着実に資産を増やすメリットがあります。この貯蓄性を活かして、教育資金や老後資金など、将来のまとまった資金を準備することが可能です。

たとえば、活用法のひとつに教育費への備えがあります。教育費は子どもの進学時期に合わせて確実に準備しておくことが大事です。この目的を達成するためには、複数のアプローチがあります。学資保険や低解約返戻金型終身保険は多くの運用益を期待することはできないものの、確実に準備できて万が一の保障もあることから、教育費の備えとして適切な手段といえるでしょう。

また、低解約返戻金型終身保険は老後の備えにも活用できます。老後への備えをいつから始めるかにもよりますが、準備期間を長く確保できて大きな運用益を期待するなら株式や投資信託、不動産等への投資が適しています。

一方で、低解約返戻金型終身保険は投資とは異なり、払込期間中に解約しない限りは解約返戻金が払い込んだ保険料を上回る設計となっており※1、着実に資産を増やせるメリットがあります。あまり準備期間が取れない場合や元本割れ※2のリスクを避けつつ確実に資産形成をしたい場合には、低解約返戻金型終身保険や定額個人年金保険のような固定金利商品の活用が適しています。

いずれにしても高齢になると病気や介護のリスクが高まるので、ある程度の想定外の事態に備えて貯蓄はしておきたいところです。

※1 契約の状況や解約するタイミングによっては、受け取れる金額がそれまでに払い込んだ保険料の総額を下回る可能性もあります。

※2 ここでの元本は、払込保険料をさし、元本割れとは、解約返戻金が払込保険料を下回る場合をさします。

低解約返戻金(払戻金)型終身保険で「教育資金」に備えるには

学資保険の代わりとして低解約返戻金型終身保険でも教育資金を準備することは可能です。しかし、この2つの保険商品は商品性自体が大きく異なります。その違いを確認してみましょう。

低解約返戻金型終身保険と学資保険はどちらも教育資金を貯めることができる保険商品ですが、その目的や特徴、しくみには根本的な違いがあります。おもな違いは下の表の通りです。

低解約返戻金型終身保険と学資保険の比較

低解約返戻金型終身保険
(教育資金に活用する場合)
学資保険
契約者 親(祖父母なども可) 親(祖父母なども可)
被保険者 子ども
保険金受取人

●被保険者の死亡時:指定受取人
(被保険者の配偶者・子など)

●解約時:契約者

満期金:契約者※1
貯まったお金の受取り 解約(減額・払済など)で受け取れる※2 契約で決めた時期(満期金)に受け取れる
加入時期 子が生まれる前でも可※3 子が生まれてから※4
親(契約者)が死亡したとき 死亡保険金が支払われ、契約は終了※5 以後の保険料払込が免除され、満期金は予定通り受け取れる※6
子どもが死亡したとき 受取人が子の場合、受取人の変更手続きが必要※7 以後の給付は停止し、積立相当額が戻る※8
受取の自由度 高い(解約時期を選べる)※9 低め(受取時期が固定されやすい)
主な目的 教育資金+死亡保障(世帯保障) 教育資金の確保に特化

※1 学資保険の満期金は契約者(親)が受取人となるのが一般的。

※2 低解約返戻金型終身保険は、途中解約で元本割れのリスクあり(ここでの元本は、払込保険料をさし、元本割れとは、解約返戻金が払込保険料を下回る場合をさす)。

※3 終身保険は親が被保険者のため、子の出生前でも加入可能(条件あり)。

※4 学資保険は子が被保険者のため、原則として子の出生後に加入可能(条件あり)。

※5 親(契約者/被保険者)死亡時、死亡保険金が支払われ契約は終了。

※6 学資保険は保険料払込免除特約により、親(契約者)死亡で以後の保険料が不要で、満期金等は予定通り受け取れる。

※7 受取人が子の場合、死亡にともない受取人の変更手続きが必要。これは受取人を指定し直すための事務手続きであり、保障内容や保険料などの契約条件に変更はない。

※8 学資保険で子が死亡した場合、契約は消滅し、以後の給付は停止する。返戻金の扱いは商品による。

※9 契約者が解約すれば受取時期を調整できる(ただし、保険料払込期間中の解約は受け取る金額が払込保険料の総額を下回る)。

学資保険は教育資金を確実に貯めるための保険で、子どもの進学時期にあわせて契約時に設定した学資金・満期金を受け取れるしくみになっています。また、親(契約者)に万が一のことがあったとしても進学を諦めなくて済むよう、以後の保険料払込が免除されて契約が継続しやすくなっています。一部の学資保険では、親(契約者)が万が一の時には以後の生活費に充当できる育英年金の保障が付いているタイプもあります。

低解約返戻金型終身保険は教育資金を貯めるための保険ではありませんが、教育資金を貯めることもできる保険です。期間の経過とともに解約返戻金が増えていき、教育資金が必要になる進学時期に解約することで、まとまった額の返戻金を受け取れます。冒頭でご紹介したイメージ図のとおり、低解約返戻金型終身保険の場合、保険料を払っている間は一般的な終身保険に比べて低い解約返戻金なので、教育資金が必要になる時期は保険料の払込みが終わった後に設定する必要があります。

学資保険も低解約返戻金型終身保険も、基本的には一度契約すれば途中で契約を見直す必要はないので、子どもの教育資金の準備を早くしたい人や、気軽に教育資金を貯めたい人にとってはとくに適しています。

※保険料払込免除の特約または特則がついている場合。

加入を検討する際のチェックポイント

教育資金の準備として低解約返戻金型終身保険への加入を検討する際の大事なポイントは以下の2つです。

【低解約返戻金型終身保険の加入時のポイント】

いつ使いたいのか?

いくら貯めたいのか?

「いつ使いたいのか」「いくら貯めたいのか」を考えるために、加入を検討する前に子どもの進路を想定しておきたいところです。私立希望か国公立希望か等、進路によって費用がかなり違うからです。

そうはいっても子どもが生れて間もない頃に子どもの進路を決めることは難しく、子どもの成長を確認できる小学生高学年くらいにならないと適性もわかりません。子ども自身の希望もわかりません。

それでも子どもが生まれた段階で教育費負担は将来必ず発生するので、早めに想定しておくのがよいです。想定が難しい場合は以下のような統計の平均値を参考にするとよいでしょう。

子どもにかかる1年間の教育費(幼稚園~高校)

学校教育費※1 給食費 学校外活動費※2 合計
幼稚園 公立 6万9,362円 1万5,235円 10万49円 18万4,646円
私立 15万4,062円 3万5,741円 15万7,535円 34万7,338円
小学校 公立 8万1,753円 3万8,405円 21万6,107円 33万6,265円
私立 105万4,083円 5万3,601円 72万428円 182万8,112円
中学校 公立 15万747円 3万5,667円 35万6,061円 54万2,475円
私立 112万8,061円 9,317円 42万2,981円 156万0,359円
高校 公立 35万1,452円 24万6,300円 59万7,752円
私立 76万6,490円 26万3,793円 103万283円

出典:「子供の学習費調査令和5年度」 (文部科学省)をもとに楽天生命株式会社が加工して作成

※1 学校教育費には、授業料、修学旅行費、生徒会費、PTA会費、入学検定料、入学金、冷暖房費、寄附金、教科書代、通学費、制服等を含む。学校外活動費には、家庭内学習費、学習塾費、習い事の費用等を含む。

※2 学校外活動費は、保護者が子どもの学校外活動のために支出した経費。

子どもにかかる1年間の教育費(大学・昼間部)

学費※1 生活費※2 住居・光熱費※3 支出総額
国立 自宅 65万7,200円 42万5,400円 108万2,600円
賃貸※4 58万2,400円 61万8,900円 48万500円 168万1,800円
私立 自宅 130万5,700円 42万6,100円 173万1,800円
賃貸※4 133万8,100円 61万9,100円 44万6,600円 240万3,800円

出典:「令和4年度学生生活調査」(独立行政法人日本学生支援機構)をもとに楽天生命株式会社が加工して作成

※1 学費は授業料・その他の学校納付金・修学費・課外活動費・通学費の合計。

※2 生活費は食費・保健衛生費・娯楽し好費・その他の日常費(通信費を含む)の合計。

※3 住居・光熱費は賃貸の場合の家賃や電気・ガス・上下水道代等の合計。

※4 「賃貸」は(学寮、下宿アパートその他)の合算。

大学入学資金を貯めるケース

教育資金を貯める目的としては、大学入学時の資金(入学金や授業料、受験料等)を想定する場合が一般的です。そこへ向けて貯め始めるには、一言でいえば「早く始めること」が重要です。教育資金の準備を開始する時期が遅いとあまり貯まりにくくなるだけでなく、月々の負担が大きくなってしまいます。

大学入学までに月々1万円積み立てると?

子どもが大学入学するまでに、月々1万円ずつ積み立てていく場合には合計でいくらになるのでしょうか?子どもの年齢が0歳~18歳までの場合と、12歳~18歳までのケースでまとめると、以下の通りになります。

大学入学までに月々1万円積み立てていく場合の合計額

積立開始時の子どもの年齢 積立の合計額
0歳~18歳(高3) 月々1万円×12ヵ月×18年=216万円
12歳(小6)~18歳(高3) 月々1万円×12ヵ月×6年=72万円

運用益や税金は考慮していない。

仮に、子どもが生れる6年前から積み立て始めれば月々7,500円で同じ216万円を拠出できます。生れる6年前だとまだお子さんについて考えてはいないかもしれませんが、将来のためにとりあえずでも積み立て始めれば、後で楽になります。

子どもが生れる前から24年間で積み立てる場合の合計額

積立開始時の子どもの年齢 保険料合計
生まれる6年前 月々7,500円×12ヵ月×24年=216万円

運用益や税金は考慮していない。

上の表のように、貯金だけで大学入学資金を準備することは可能ですが、低解約返戻金型終身保険を活用することで、より効率的かつ安全に資金を準備することができます。とくに、お子さまの成長に合わせて親の万が一のリスクにも備えたい方には、低解約返戻金型終身保険の短期払が非常に有効です。

教育資金を低解約返戻金型終身保険で貯めるメリット

前述のように、教育資金に低解約返戻金型終身保険を活用することは有効であると考えられますが、具体的なメリットは以下の点にあります。

【教育資金を低解約返戻金型終身保険で貯めるメリット】

着実な資産形成ができる
保険料払込期間中に解約しなければ、払い込んだ保険料よりも多くの解約返戻金(返戻率100%超)を受け取れる設計になっているため※1、元本割れ※2のリスクをおさえつつ目標額を目指せます。

親の死亡保障も兼ねる
契約者である親に万が一のことがあった場合でも、死亡保険金が支払われるため、のこされた家族の教育資金を確保できます。

資金使途が柔軟である
学資保険のように満期や祝い金といった受け取り時期が定まっておらず、契約者が必要な時期に解約して解約返戻金を受け取ることが可能です。※1

※1 ただし、契約の状況や解約するタイミングによっては、受け取れる金額がそれまでに払い込んだ保険料の総額を下回る可能性もあります。

※2ここでの元本は、払込保険料をさし、元本割れとは、解約返戻金が払込保険料を下回る場合をさします。

FP松浦先生からのアドバイス!

積立期間が短い場合の月々の保険料の考え方は?

短期間で0歳から積み立てた場合と同じくらい貯めたいと考える場合には、以下の例のように月々の積立の金額が増えます。前述の表のように子どもが12歳(小学6年)~18歳(高校3年)までの6年間で216万円を貯めようとすると、月々3万円積み立てていかなければなりません。

積立開始時の子どもの年齢 月々の保険料
12歳(小6)~18歳(高3) 216万円÷6年÷12ヵ月=月々保険料3万円

これは貯金の場合に限らず、低解約返戻金型終身保険などの金融商品を活用する場合でも同様です。短い期間でまとまった金額を準備しようとすれば、月々の保険料負担も大きくなります。計画的な準備が、ゆとりある教育資金に繋がります。ご自身のライフプランに合った最適な方法を選びましょう。

低解約返戻金(払戻金)型終身保険で「老後資金」に備える

低解約返戻金型終身保険は、死亡保障を備えつつ、将来のための貯蓄機能もあわせ持った保険です。契約を継続して万が一の際の保障として役立てることもできれば、必要な時期に解約して、それまでに積み立てた解約返戻金を老後資金として受け取ることも可能です。

老後資金の具体的な使い道と保険の役割

低解約返戻金型終身保険の返戻金を老後に使う例として以下の3つをご紹介します。

①公的年金にプラスして老後の生活資金を補う

老後の生活資金が2,000万円不足するとした2019年の金融庁の報告書が話題になりましたが、公的年金だけで長い老後を生活していくことに不安を感じる方もいるかもしれません。低解約返戻金型終身保険に加入することで解約返戻金を老後資金にプラスすることも可能です。

※「高齢社会における資産形成・管理」(金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書)

②医療や介護のために使う

病気やケガの発生確率は年齢を重ねるにつれて累進的に増えていき、それに連動して負担する医療費や介護費も増えていきます。

入院・通院の受療率(年齢階級別)

入院・通院の受療率(年齢階級別)のグラフ

出典:「令和5年患者調査」(厚生労働省)をもとに楽天生命株式会社が加工して作成

介護保険の要介護(要支援)認定者数

要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
約102万人 約99万人 約14万人 約11万人 約92万人 約89万人 約58万人

(2023年度末現在)

出典:「令和5年度 介護保険事業状況報告 年報」(厚生労働省)をもとに楽天生命株式会社が加工して作成

おもな収入が公的年金になる退職後は、想定外の支出に対していかに準備しておくかが重要になります。低解約返戻金型終身保険の返戻金があれば、老後に増えていく医療・介護費用を賄うこともできます。

③旅行や自動車購入など、人生を楽しむために使う

昨今は少子化や共働きの増加の影響もあり、誰かのためにのこさなくてもよいと考える人も増えているかもしれません。のこす必要がなければ、自分が生きている間に自分のために使った方がよいです。低解約返戻金型終身保険の返戻金を活用すれば旅行に行ったり自動車を購入したりする手助けになります。

FP松浦先生からのアドバイス!

「生命保険を活用して相続対策も」

老後資金を準備する際は、万が一の際の相続対策もあわせて検討すると安心です。生命保険は、契約の状況によって「自分自身の老後資金」と「遺族への相続財産」の二通りの使い方ができるからです。

自分自身の老後資金として考える場合、必要な時期に解約して「解約返戻金」を生活資金にあてることが可能です。

一方、相続対策として活用する場合、解約せずに死亡保険金としてのこせば、受取人を誰にするか指定でき、遺産分割協議を待たずにのこしたい人に確実にのこすことができるので、遺産分割の円滑化にも寄与します。なお、保険金受取人は契約者が指定し、加入後に変更することもできます。また、相続税の非課税枠(500万円×法定相続人の数)を利用できます。(たとえば法定相続人が4人(配偶者と子ども3人をイメージ)いた場合、相続税課税遺産額が2,000万円減ると、相続税率10%なら200万円、20%なら400万円、税額が減ります)。

老後資金はいくらくらい備えておくべき?

老後の生活費ならいくら足りないかを試算し、足りない分の何割くらいを終身保険で貯めるのかを考えます。貯蓄の全てを終身保険でする必要はなく、他にも貯める手段はさまざまなものがあるので、ご自身の状況に合わせた最適な選択をしたいところです。

老後への準備を始める時期はライフプランによって異なります。子育て中で教育費の負担が大きい時期や、マイホームの購入を控えている時期に、並行して老後資金の準備までおこなうのは家計にとって大きな負担となります。時期的に問題なければ、保険料払込期間(低解約返戻期間)を定年退職年齢までにするなど、続けるのに無理のない設定にするとよいです。

低解約返戻金(払戻金)型終身保険に加入する場合の注意点

低解約返戻金型終身保険に加入する際には、以下のようなリスク・注意点があります。加入する前に確認しておきましょう。

加入期間中に金利が上昇しインフレが起きるケースもある

低解約返戻金型終身保険は予定利率が固定されているので、加入時点で将来の受取額(解約返戻金)が確定します。これは安心感には繋がる一方、もし加入期間中に金利が上昇し、想定以上にインフレが進んでしまうと、加入時の計画では目標達成が難しくなる可能性があります。

このようなインフレ時には、実質的な保険料の負担感が軽減される側面も考慮し、当初の目標との間にズレが生じた場合は、その軽減分を考慮して追加の準備を検討するとよいでしょう。

また、低解約返戻金型終身保険は、払込期間中の解約返戻金が抑制されている(低解約返戻金型ではない終身保険に比べて返戻率が低い)ため、この期間に解約する可能性がないことを前提に加入したいところです。

掛け捨ての保険であれば、保障内容が同じなら保険料の割安さを重視する傾向にありますが、教育資金の準備が目的の場合は割安さよりも貯まりやすさ(返戻率の高さ)や確実性を重視した方がよいでしょう。

健康状態の告知が必要に

加入目的が教育資金や老後資金に備えてでも保障目的でも、低解約返戻金型終身保険に加入するには、大前提として健康であることです。申込時には健康状態の告知が必要で、保険会社が求める健康状態になければ加入できません。

FP松浦先生からのアドバイス!

「他の資産形成手段との違いを理解し、最適な選択を」

多くの場合、お金を貯めるのには目的があるはずです。たとえば子どもの教育資金準備であれば、子どもの進学時期に間に合うよう確実に貯めるのが目的です。

低解約返戻金型終身保険や学資保険は進学時期に間に合うよう確実に準備できる保障面を含めて子どもの教育資金にとても適しています。

ただ、この目的が達成できるなら、資産形成の手段はどれでもよいのです。極端なことをいえば500円玉貯金でも問題ありませんが、利息は付かずインフレにも対応できないので効率はよくありません。一方、大きな運用益を期待できる株式や投資信託への投資は運用リスクがあるので、進学時期に確実に貯まらないかもしれません。国は「貯蓄から投資へ」と謳い、税の優遇によりiDeCo(個人型確定拠出年金)やNISA(少額投資非課税制度)を推進しています。これらも有効な選択肢のひとつとして検討し、手段をどれかひとつに限定するのではなく、目的に応じて最適な手段を選択していくのが望ましいでしょう。

まとめ

低解約返戻金型終身保険は、死亡保障機能だけでなく、将来へ向けた貯蓄機能も備わった保険商品です。まとまった解約返戻金を確保できる場合、保障を細かく分けて複数の保険に加入する必要がないほど、使い勝手が良いでしょう。ご自身のライフプランやニーズに合った内容に設定し、保険を将来のために有効活用しましょう。

監修者情報

ライタープロフィール

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松浦建二FP

CFP®・1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。

※CFP®、CERTIFIED FINANCIAL PLANNER®、およびサーティファイド ファイナンシャル プランナー®は、米国外においてはFinancial Planning Standards Board Ltd.(FPSB)の登録商標で、FPSBとのライセンス契約の下に、日本国内においてはNPO法人日本FP協会が商標の使用を認めています。
  • ※税制上・社会保険制度の取扱いは、このページの最終更新日時点の税制・社会保険制度に基づくもので、すべての情報を網羅するものではありません。将来的に税制の変更により計算方法・税率などが、また、社会保険制度が変わる場合もありますのでご注意ください。なお、個別の税務取扱いについては所轄の税務署または税理士などに、社会保険制度の個別の取扱いについては年金事務所または社会保険労務士などにご確認のうえ、ご自身の責任においてご判断ください。

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